この部録は日記であろう.構想開始は2013年2月.最初の投稿は空き地の写真であった.それは両親が土地をくれると言い出して,現地にひとり電車と徒歩で出向いた時に撮影したものだ.バブル膨潤期に3,000万円で買ったが今では10分の1以下の価値しかなくなった,南関東のとある片田舎の土地である.当時はそこにひとりで住もうと考えていた.お金がないので,そこらにあるもので賄って暮らそうと考えていた.
この無謀な計画は,妻と出会ったことで白紙に戻った.2ヶ月後の2013年4月のことだ.株価は上向き,景気も底を打った風潮で,人手の足りない企業が続出した時期だ.無事,結婚を果たし,私は同居先に転居し仕事を探し始めた.そのお金が少ない中でWEB開発の技術を身につけようとこの部録を使い始めた.そうして今まで特にコンセプトを変えずに続いてきた.この部録の副題の「but poor」とはその名残である.
この10年を振り返って,ずいぶん成長したなと思う.色々な考え方を吸収し実践に移し,思っていたより多くの功績を残せた気がしている.色々な人に出会ったし,語ったし,別れたけど,今ではどの思い出も良いものに映る.この部録で書き残してきた日記であろうものは,時折読み返していると,自分の限界を越えられたと思う日や,新しい刺激を吸収し始めたと思える記述もあって,振り返るのが面白いと感じる.
今では安定して仕事で制作物を生み出す日々.ここまで生活が安定したのに理由があるとすれば,知識をWEBやYouTubeで学んで実践し続けたことが大きいように感じる.プログラミングは知っただけでは身に付かず,実際に自分で作れなければ知ったとは見做されない.この文化を健康や資産形成など他の面に応用して頑張ってきたことが,この5年余りで私を安定させ,道が開けた.もちろんこの部録の効果である.
