無料か安く収まる趣味は意外に多い.私の趣味はほとんどお金がかからない.WEB制作,CG,歌,外国語,数学,ウォーキング,聖書,など.本代で済むものがほとんどだが,YouTubeやWEBで代用でき,本すら買わなくて良いものもあり,趣味の低廉化はこれからも進むだろう.共に楽しめる仲間がいれば最高だ.教会やITボランティアや合唱団は,趣味共有サークルとして機能している.会費はかかるが安いものだ.
これらお金がかからない趣味には共通点がある.楽しめるまでに時間がかかることだ.すぐに楽しむこともできる,けど,一定の理解を得るまで,上達するまで,時間と根気のある練習がいるものばかりだ.歯を食いしばって1年続ければ生涯の趣味になる,という名言がある.買っておしまいな趣味でないからこそ,時間をかけるに値すると感じるのだし,安く済むのだ.それゆえに,長く続けば一生の趣味になるのだ.
買っておしまいな趣味は,散財するし飽きるし,物は増え部屋が狭くなるだろう.物を買うだけで趣味になるから,高くつく.それは本当に楽しいのだろうか.体験を買って思い出にするのならわかるけど,本当は無趣味な人のための娯楽にすぎない場合も多いのではないか.そもそも趣味とは根気と継続を必要とするから趣味になる.数日で身につけられることは,果たして趣味になることだろうか.
時間をかけるから趣味になる.簡単に買って済ませられることは趣味にならない.こう考えると,仕事も趣味も,物事に取り組むという面で同じだ.書斎にある歌曲集からYouTubeで音源を探して真似して歌ってみる.楽譜だけを頼りに音程をとって歌ってみる.この両者の間に程度の溝がある.後者の方が圧倒的に難しい.そして,後者を目指すことこそ,本当の趣味にできることだと思う.趣味は達成が難しい方が良い.
