今ある物で満足すれば,簡単にお金が貯まる.でも,新しい物を欲する気持ちは抑えるべきでもない.買うことは満足を簡単に得る方法でもあるからだ.人間は色々なことで満足する.神さまに祈る時,考えをまとめた時,やり遂げたかったことを成し遂げた時.色々なことで満足できる.買うことは簡単な方法だけど,買わなくても満足する方法は,この世の中で,自分の人生で,たくさんあるというわけだ.
私が満足する時とは,この部録を満足するまで書いた時,合唱団の練習を終えた時,教会で礼拝し終えた時,本を最後まで読み終えた時,日曜数学の記事をまとめ切った時,健康に良い食事をしている時,洋服の新しい組み合わせを試す時.たくさんある.満足を感じないことは行わないようにしている.それは無駄だし自分に合わないことだ.時間もお金も失う上に何も楽しくも嬉しくもないのだから無駄である.
自分が満足することだけ行い,他のことは行わない.これは人生を最適化する原理だといっていい.これは理にかなったことだ.自分の満足を軸に行動を選択することだ.この考えに至るまでにはさまざまな失敗経験が必要だった.自己満足が行動の動機になることを批判されたことも多かった.でも,今になって思えば,他人の満足など安定して得られるものではない.自分が満足することは知ることができる.
自分は何をして喜ぶか,自分の幸せは何か.これを見出すことは容易ではないが見つける価値がある.これが見つかれば自分の人生が始まる.私は文字に関する嗜好が強く,物質の形に好奇心が募り,自他の幸福に関心が強い.他にも音楽や服や街歩きなど,好きなことが多くある.新しく得ようとしなくても,今まで得て知ったことに満足することも覚えた.老いた考えかもしれないが,満足することは重要である.
