正月の実家帰りを楽しみにしている.両親や親戚に会うことが楽しみなのではない.自分の部屋を整理して帰ることが楽しみなのだ.自分の部屋に置いている物を,この1週間ずっと思い出そうと考えている.物理的に離れている場所にある物を思い出すことは,簡単に記憶力を試す楽しい習慣である.持ち物の全てを意図的にする喜びを今年知った.実家の部屋を全て整理し切ってから帰ってきたい.
まず学生時代に読んだ本だ.わが書斎に段ボール3箱分の空間を確保した.持ち帰り送ってもらう冊数をそのくらいに制限し,残りは父に売るか捨てるか寄付するかしてもらう.本棚が空けば,母が趣味の物を収納できるし,本棚自体を処分することもできる.部屋が広くなる.もう一つは,学生時代のノートである.コピー用紙の山である.これらは内容が古くなったので教科書とともにほぼ捨てる.
残りの物を考えている.実は部屋にある物で覚えているのは本とノートがほとんど.他に何か残っていたか,覚えていないのだ.ガラクタ箱は机の脇に3箱あった気がする.500円玉貯金もジャムの瓶に集めていた気がする.記念硬貨や旧札も3万円くらいあった気がする.服は結婚とともに全て処分した.他に趣味がない生活だったから,思い出すのも困難である.ということは全て処分して良いわけだ.
おそらく,部屋にあるものは,段ボール3箱と,持参したリュックで全て整理できる.本棚はぜひ処分してほしい.そして,部屋を広く使ってほしい.今まで保管してくれて感謝したい.今度はこの書斎に持ち帰った後が重要だ.本は読み捨てる.ガラクタもひとつひとつ処分する.古いお金は業者に買い取ってもらう.実家の所有コストが精算され,部屋を広く使ってもらえ,私の人生はよりシンプルになる.
