人生の終え方を漠然と考え始めている.まだ37歳であるが,自分はもうこれからこのままそう変わらずに生きていけそうであると思える.これが希望であり,それを希望する.もうあまり変わりたくないということだ.それで,もうあまり変わらなくてよいと思うと,このまま暮らしていけそうな気がして,いろいろ計算して現実的なプランを立てては安心している.
今まであまりにも変わろうとしすぎて多くを取り入れてきた.学んだ時期は早いほうだと思う.それで人生の先行きが安定したものになってきて,盤石だと思ったっていいくらいだ.このまま老いていくことをしばしば考える.この街で,この書斎で,今の妻と教会と,周りのつながりや趣味とともに,生涯を終える.とても納得する人生になり,満足できる.
やり終えたわけではないが,やり終えても悔いがないところまできた.不満がないくらいに形はつけた.実は終わりにしてもいいくらいである.でも人生の腐れ縁である,一度携わったことはそう簡単に切れない.誰かの手引きになり役立つことができたら,新たに喜びを抽出できたことになる.せっかくできるようになったことである,それをどう使うか.
まったく新しいことをできるようになる必要がない齢である.挑戦する気持ちはだいぶない.できるようになったことが物のように捉えられ,それをどう使って余生を豊かにしていくかという方向を考える.人生の道連れである.まだまだ知らないことはあるから,それを知って役立てたいと思う.若い時と方向がすでに変わっている.そんな中年を楽しみたい.
