恵まれているだけでは危うい.恵まれていることをきちんと知らねばならない.例えば,裕福な国に生まれ,良識のある両親の元に育ち,風紀や環境の良い学校に通い,正しく真っ当な宗教に信仰を持ち,好奇心で苦労なく多くの資産を築けたとしても,それが単なる幸運に過ぎないならすぐにチャンスを手放してしまえる.勿体無い.恵まれた境遇にあることをきちんと知り,感謝しなければならないのだと思う.
大きな資産を持ちたくないと思ったり,社会的に出世したり肩書を持ちたいと思わないことは,恵まれるチャンスを逃しているのかもしれない.でも,自分がそれで良いと深く考えているのなら,それはそのような人生を望んでいるのだから,尊重されるべき考えとなる.ただし,自分を守るために,そのような選択をあえてとっていること,それがもたらす多面的意味を,広く深く知らねばならない.
学業をしっかり修めたのに,多く稼がない人生を選んでいる.これだけでも従来の常識とは異なる人生である.その分,教育などにかけられた税金を活かしていないと批判されても耐えなければならない.大学受験に失敗した人より恵まれたのに活かしていないことを非難されても耐えなければならない.恵まれた境遇を嫉妬されても文句を言ってはならない.私が選んだ人生を人にとやかく言われても否定できない.
これから私の選んだ生き方は堅固なものとなり,少しずつ静かに実現していく.そして,周りの誰もに知れ渡る.私の人生は私が責任を持つ.ということは,誰に何かを思われても,私は対応しなくてはならない.私は恵まれている.それを神に謙遜し感謝として語っていく.恨みに思われそうで地元には帰れないし,同世代の知り合いは多く作れない.幸せの形や質はこれから変化すると思う.でも変わらず恵まれるだろう.
