趣向が変わってきた.気づかないうちに大きく変わっていた.確かに私は同じところを堂々巡りしていただけだったのかもしれない.何が変わったか,その本質はうまく言い表せないけれども,明白に変化したことを以下にいくつか挙げる.
1.服を買う趣味が消えた
買い物する頻度が激減している.スーパーに行く回数は変わらないが,ネットで買い物する頻度は月に3回くらいになった.以前から欲しい物がなくても買い物していたが,ついにその買い物をやめた.特に,服を買う快楽が消えた.今まで買ってきた服や本をこれから楽しもうと思っているので,服はもう買わない.
2.働きがいを追求しなくなった
職場の組織が変わった.上司が変わり,同僚も変わった.必然,業務も変わった.戦略的になった分,仕事の量はさらに減り,働きがいを得にくく感じられる.給与も増えない.どこに動機づけを持てば良いか模索している最中である.今は仕事を重要なものとは思えなくなっている.楽しいものでもなくなった.
3.資産形成に関心がなくなった
米国株式が暴落したまま回復しない.長期で持っていても上昇する保証はないので,別の投資先に変えるのが常套だが,その気も起きない.65歳で2千万円あれば充分だと考えるようになっていて,計算上,今の生活を続ければ達成できるため,今以上に稼いで増やそうという動機がすっかり消えてしまった.
4.趣味に打ち込まなくても幸せ
今までは趣味の時間が生き甲斐で何よりも幸せだった.自分の存在を定義するものでもあった.しかし,特に最近,趣味の数学で達成したことに満足するようになり,何もしなくても幸せな時間を過ごせるようになった.今は何もしない時間が増え,幸せの総量も増え,人生の満足度は最高値に高まっている.
5.生活がシームレスになってきた
在宅仕事が増えたわりに,仕事の内容が薄いままなので,YouTubeで知識を仕入れる時間が増えた.そうしていると,仕事と休憩の境界や趣味との境界が曖昧になり,生活全体が薄く,しかしながら幸いなものとなってきた.今までの区別やそれにまつわるストレスはなんだったのだろうと振り返っている.
