小説家というと架空の話を捏ち上げる仕事だと思いがちだが,どうもそればかりではない.小説あるいはもっと大きく文学には多様な作品と可能性がまだ大海のように広がっている.文体や修辞表現に慣れた卓越者が必ずしも文学作品を昇華しない理由は,経済的時間的ほか様々な事情があるとしても,私はこれから作品を生産する余裕を確保できる.能力より継続が肝要ということで,私は文学を作る人になりたい.というかなる.
表現したい世界があるとも言えるし,私にしかできない表現を探りたい動機もある.あるいは,文学作品を生産する道具や知識は手元に揃っているし,これからも揃えられるので増えていくのだから,制作する道具や知識情報には困らない環境がある.生産にお金をかけなくて済むとの見込みから趣味に適当だと思えることもある.一文字単位でこだわりがある気性が良く作用するのも,文学作品というジャンルであるとも思う.
ウェブサイトを作って順次書き上げた作品を公開していこうと思う.最初は自分のWordPressサイトで公開し,人に読んで貰える自信のついた作品は,公開用メディアサイトにアカウントを作って発表してみたい.有料化はその人気次第で考えれば良い話.多分,初めはそんなに読む価値のある作品なんて生み出せないだろうから,仕事にするわけでもないし人気を目的としない制作という姿勢でいいと思っている.
小説と文学の違いがはっきりわかるわけではない.でも,私は文学を志向している.読んでいて楽しい話や感動的な話,笑ってしまうくらい面白い話などを作りたいのではない.なにか人間の,あるいはこの世界や学問や信仰の,神と人間とその歴史のような,それでいて現代や未来を志向する世界を描き出したい.学術的に大きな問題をテーマとして扱うことにはなると思う.そういう評価を得るなら,その作品は成功だ.
