私の人生の節約時代が終わった.というのも,このまま節約を続けてもお金が余るだけで何も生まないと分かったからだ.お金を使っていかないとならない.そこで,必要な物を無理に探すのではなく,これを持ったら生活の質が上がるのではないかと思う物を購入してみている.この2ヶ月で買った物で外れだった物はない.どれも買ってよく使っているし,買ってみて良かったと思っている.買い物が上手くなったのかも知れない.
AKGのヘッドフォン,marantzのコンデンサマイク,Keychronのキーボード,ファンデとコンシーラー,アトマイザー入りの香水5種,妻とお揃いの北欧の腕時計,シルバーのバングル,FENDIのレザーバッグ,天井照明と間接照明,Kobo Libra 2,IKEAの有孔ボードと写真フレーム,観葉植物2点,タケオキクチの中古革鞄,無印のアロマストーン.来月はIKEAでランプ2点とカラフェを買う.振り返るとたくさん買ったものだ.
これだけ買ったので,生活は様変わりした.貧乏の文字が消えた.健康で文化的な最低限度の生活を営むだけでない,その上に人生の質を築いていく意識が備わった.それは収入の安定と寄付献金による心の余裕によって経済的余裕が確実なものとなり,生涯果てるまでの見通しも得られ,逆算して今の生活を考えた時,お金がただ増えていく人生に味気なさを覚えたことによる.お金があるなら人生を変えたっていいと考えたのだ.
生活レベルを上げない,というのが節約貯金界隈の前提的奥義である.しかし,生活の質を上げる物を買わなければお金が増えていくだけだ.それが面白いとは私には思われない.もっと行き渡るべきところに行き渡り,今までとは異なる世界やアプローチで生活を作り直すために使っていく,そうやって減った資産は無駄遣いではなく適正量にミニマイズしたのだ.資産だってミニマルで良いのだ.私の資産はまだ,やや多すぎる.
