ミニマリズムを経由したことで私の価値観は変化した.物の無駄が消え,お金を減らすことを考えるようになった.物もお金も多く持つのが善という考えは完全に消え,物は最小限のいい物だけを持ち,長く共にできるよう大切にし,余分なお金は必要なところに与えてしまおうと考えるようになった.人は失う快楽のためにお金を払っている,という命題を事実だと考えるようになり,この社会の本質を見抜けた気がした.
得るとは失えるということ.得た物はいつか失える.失うことが快楽であることは,ミニマリストなら誰もが認めるだろう.物を整理するにとどまらず,減らしていくことが快楽であり,極限まで減らした状態を維持することも快適である.仕事を失い,資産を少なくし,様々なことをやめたことで,人は自由になる.これはミニマリストの動画を見て学んだことだ.少ないことが豊かだという裏には,失う快楽が潜んでいる.
この2ヶ月,ミニマリズムを深く学んだことで,私は生活が変化した.それまでの価値観は徐々に壊れていき,より好ましい考え方を得た.人生がよりクリスチャンらしくなり,この世との関わり方が考えやすくなり,仕事も資産も生活も考え方を整理できた.一定の考え方を得たことで生きやすくなった.自由で希望を失わずに身軽で柵のない暮らしになった.ミニマリズムは整理術に留まらない,人生の真理だと私は思う.
この新しい価値観によって,いい物を取り入れようと思うようになり,この2ヶ月で数万円するアイテムを何個も買った.何のためにお金を余らせていたか少し考えるようになった.欲しいわけではないが,生活に加えたら質が確実に上がるだろう物が,いくつか見つかった.これは働く動機になる.買う物のためにお金を貯めて買う,という経験を生まれて初めてできる.当たり前のようだがこれが資本主義だと知ったのだ.
