あまりお金を持っていたくないという思いと,お金から自由になりたいとの思いに捉われるときは,大概,月の支出が赤字の時だ.これはひとつの発見で,思いの裏にある条件を見出せたことで,思いを解決する方法が見えてきた.思い自体は抱き続けてしまうので,何らかの方法でその裏の条件を変えなくてはならない.そしてその方法とは,充分な貯えを持つことだと結論する.持ちすぎるのではなく,適正な額を持つことである.
その額は,40代までに500万円あれば多すぎる.400万円で構わない.金額が確定的にするのでなく,投資運用中である方が望ましい.もうひとつ,塩漬けにしている株が買値まで戻れば,これは私の思いを本質的に解決できるだろう.私が冒頭の思いを持つきっかけになったのがこの塩漬けだからだ.この塩漬け株が買値まで戻すには,10年くらいは待とうと思っている.もっと延びる可能性も考えている.売らずに持つ忍耐である.
その塩漬け株は,暴落により一時8割以上下がった.今は6割程度まで戻している.リスク許容度は8割だと考えているので,狼狽はしなかったが,お金を増やそうという興味は消えた.むしろお金を減らして豊かになりたいと思うようになった.種銭が充分まとまらない状態が3年くらい続いていて,新規で株を買って増やしても,規模が小さいので,2割上がって売っても数万円の利益である.銘柄は選べても,今は面白くない.
もし塩漬け株が買値まで戻したら,売って再び株式投資を楽しむこともあるかもしれない.しかし,その目的は際限なくお金を増やすことではない.お金から自由になるためである.お金を気にしないで暮らすことである.たっぷりあれば気にならない,それは適正量あれば達する境地である.お金との付き合いは醜くて厭になる.気持ちよくお金を使って増やせる人になるのは,まだ時間がかかるし経験も足りてない.
