昨日のイベント仕事を以て,昔の女上司とさよならした.というのは異動となり部署が離れたためだ.彼女はイベント仕事を中心的に取り組んでいたが,もう彼女かいなくても回るような体制が敷かれ,彼女が異動しても何ら支障がない状況になった.彼女は最後に私にチラシの余りを渡し,処分してほしいという内容だった.彼女は最後に私にゴミをくれたのだ.最後まで指示が破綻した人だった.仕事のできない困った人だった.
彼女の下で私は5年間働いた.入社直後に配属されたので,この職場はそんな職場だと私は諦めていた.専制的で,上下関係を重視し,組織の普遍的ミッションに奉職すべきだという考えが推奨される,そんな組織だと思っていたが,それは彼女の頭の中の考えに過ぎなかった.古く全体主義的で独りよがりな彼女の頭が組織全体のポリシーであるわけはなかった.彼女が去って,見晴らしが良くなった.本当はもっと自由な組織だった.
彼女の良いところもあるにはあった.振ってくれる仕事はウェブコンテンツを作る仕事が多く,それ自体は楽しかった.私の好きな仕事を作って振ってくれていると思っていたが,彼女は自分の功績とし,私は彼女に利用されていただけだった.また,英語文章のライティングではポライトではないがフォーマルでカッコいい表現を書ける人だった.しかし,生成AIが発達した今,彼女のその能力は必ずしも必要ではなくなった.
彼女は私との仕事の全てを自分の功績とし,異動が決まった.私はただ下駄を履かせただけだ.ただ,部下にはこうした戦略もあると学んだ.嫌な上司には功績を差し上げて早く異動させるという戦略である.彼女は反面教師として多くを考えさせ,鍛えられた.その面で彼女と出会えたことには感謝している.ただし,彼女はあくまで全面的な反面教師であり嫌な人だった.自分の人生に嫌な人がいることも知れたのも人生経験だ.
