7月から新しく上司になった50代の男性.今までも同じ部屋で仕事してきた.しかし,先日私の言動にキレて詰められた.どうやら,前の女上司を異動させる任務を終えて糸が切れたように狂ってきたのだという.新しい上司と前の女上司は15年来の同志で同じ高卒ということで仲が良く,互いにうまくいっていたそうだが,今回異動させたことで印象の悪い別れを強制した形となってしまった.新しい上司にとっては仲間を失ったのだ.
それで矛先が私に来た.私は人の話を聞かず好きな仕事ばかりしていると彼は言う.私は自分に与えられた役割に専念しているだけだったので心外だった.自分のことしか考えていないと彼には評価された.そういうことならもっと早く言うべきだ.私だって役割や権限や自主性を与えられた方が甲斐がある.それを与えられてこなかった事情は彼にはない.昔の女上司の方針だった.今や大きく変わった.「お客様」でいいはずがない.
彼は昭和人間の典型で,沈黙のコミュニケーションが疑心暗鬼になって苦手だという.仕事に人生も自分の命も軽々と差し出すような人間.新しいデジタルツールを避けようとする人.彼は果たして幸福な人間ではない.先天性の腎疾患がある上,ストレスで聴力と右目の視覚を失いつつあるという.しかし健康には気をつけないと主張し,食生活も変えない,睡眠は1〜2時間のみ,長生きしたくないとまで.勝手だと思うし格好悪い.
今年度で私たちの室は職員が4名異動退職する.スタッフが大幅に減るが,それでも来年度は同様のイベント開催等業務が発生する.私も職位が上がり,雇用契約書にない職務変更が随時なされることになる.立ち回れるか,評価の分かれ目らしい.私としてはこの職場にこだわるつもりはないので,首ならありがたくすぐ転職する.平常心を狂わず保つのは難しいということ,ホワイトであり続ける管理は難しいことを学んでいる.
