人生を半分生きたなと思う.意味のある半生だったと思う.失敗もあったが成功が残る時間だったと思う.それで,もう半分をどう生きようか,いろいろ考え計画している.いくつかは実行に移している.例えば,40代に行おうと思っていた旅を,今月自分から実行したら,すごく豊かなマインドになった.支えが増えた感じがして,しっかり経験に変わったなと思う.先延ばしにしていることを今からやろう,を基本方針にしている.
やりたいことはたくさんあるとほざいてきたが,いざ今からやろうと考えると,今すべきことと,やはり50代になってからやるべきことに綺麗に分かれる.そして,今やっても,やるべきことややりたいことは不思議と増えていく.なかなか尽きない.この現象こそ,本物の趣味を掘削する過程にあることを意味している.心に温まるものを蓄えることで,精神の温度を維持できる.すなわちこの方向は意味があり正しいと感じられる.
結局,40代でやることに取りかかれたということである.取りかかれたということは,30代までに準備できていたということでもある.そして,これが自分の人生だったのだと感じられ,私個人でいる感覚と,人と共にいる感覚とが,ほぼ常に得られるようになる,これが今の私が面している豊かさの正体だろうと思う.私が私である感覚,それは温かく安心でき,人に分けられるだろうものだ.結局,どの時代の人もこうやって生きた.
今は,こうして老いに入る構えが成り立ったので,この世のくだらない事情にも妙味を見出せる思考になってきた.意味のないこともやり過ごすか通り過ぎ,かといって無関心を決め込むのでもなく,薄く関係しようと思える余裕も出てきた.つまりどこにでもいる気のいい老人に向かっている.それこそ私の考える望ましい終い方,なりたい人物,ありそうでかつできそうな目標なのである.方向が見つかったことに感謝したい.
