年頭に,今年は開発の技術に習熟すると目標を立てた.しかし,それを行う前に,行ったほうが良いことがあると思うようになった.内省である.ビジネス書を3冊読んだ.年頭に迷いを持っていたのである.このままの人生で良いのだろうか.変わらなければならないのではないか,と.ビジネス書は成功した人の知恵が詰まっているとはいえ,手近な手段である.クリスチャンなので聖書を読めば充分ではないか.読む前まではそう思っていた.しかし,3冊目に当たった本は,人生を好転させるような,自分に合った本だった.
人間は自分が幸せになるように意味を与えていくことができ,その行為はひとりで行うものだ,とある.著者はそれを内観と呼ぶ.出来事に意味を与えていき,うまくいかないことをどうすれば改善していけるかを積み重ねていけば,不安がなくなる.自我を自分で高められる能力を養えることが成熟の証である,と.
自分にはまだ改善が足りない.どう振る舞えばいいか分からずその場から逃げ去ってばかりである.自分に起きた出来事も,意味を碌に考えたことがなく,経験に学んでいくことができないでいる.これだからいつも余裕がなく,落ち着けないのだ.人にも神にも感謝したことがなく,毎日を無事に送れることをつまらないと断定していた子供時代.それを顧みれば随分まともになってきた.けれどもまだ,全然,足りない.
いつも落ち着いて生活できること.ひとりでいるときも,その日の出来事を振り返ったり,周りの人のことを考えたり,明日の計画を立てるなど,自分を整えることに使うこと.それもできずに開発の勉強に時間を割いても無駄になるだろうし,良く学べないだろう.どこまでやるかは程度問題だが,この1年で昨年よりとてもまともな大人になれたらうれしい.
