先日買ったビジネス書を最後まで読んだ.すぐに効くアドバイスが並んだ実用的な本.自分は基本もできていなかったと分かった.けれども,ビジネスを広く捉える視点は得られない.もっと別の書物に当たるしかない.そこでドラッカーとコトラーを手にした.目次をざっと見る.この系統を読めば,ビジネス以上のことがつかめる.普段買うときに賢い視野が開けそうだし,消費者のことをよく考えるヒントがたくさん得られそう.買ってよかった.
その伝手で,ビジネス雑誌の記事を読んだ.一流の読書とは,に関する記事.その記事によれば,私の読書は一流に分類されることになる.哲学の知識を判断に役立てている,文学の一節を信条としている,人生の師と仰ぐ歴史の人物がいる,など.それで,なぜこの私のような30代の男が,一流の読書空間を持っているのかと考えた.世間の平均から見れば珍しい書棚を持っているからだろうと思った.
自分の書棚の構成を客観的に見たことが今までなかった.自分の関心の先を世間の秤で比べたこともなかった.我が道を行く.しかし,もう世間と比べても見劣りしない部分もあるかと思ってみる.外国語の辞典が20冊余り,芸術理論,詩人の随筆,科学の事典,もちろん数名の文学者の著作も集めているし,本業のプログラミングやウェブデザインの本はわんさかある.最近始めた音楽系の本.今はあまり読まないが哲学の本も10冊は忍ばせている.
私の書斎はアイデアに溢れている.いつでも知識を組み合わせ,一日一識を作り出すことが習慣になっている.そんなウェブサイトを鋭意制作中なのだが,私の書斎の蔵書構成は,個性乃至灰汁の強いものである.自分の関心に従って買われてきた本たちである.一つを極めた時期も去り,しかもまだ30代である.あと5年10年は研鑽すれば伸びる時代だろう.読まなくてはならないくらい読みたい本が溢れるこの書斎で,人生は楽しく変化していく.

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