Opening Stones

　道を開く石たち．これを身に付ければ益々都合が良くなる，そういった知識領域がある．結果をすぐに求める愚，そこに付け入る商法．でもビジネス書も読み方によっては有益なこともある．だから読みよう使いよう．考えようによれば，すぐに結果は出なくても，身を入れて学ぶ気持ちで読めれば知識になる．経験になる．一時のこととはいえ，永遠に古びない知識もないとはいえない．だから学びは楽しいと思いたい．
　これを身に付ければ一生安泰，そういう知識の例は，義務教育で学ぶ読み書き計算や，お金の知識，健康と栄養，調理や睡眠や歯科など生活習慣の知識など実は多くある．しかししっかり学んだ人はそう多くない．私も，法律や社会常識や心理など，驚くほど知らない領域がいくつもあることを知っている，けれども基本から学ぼうとしたことはない．そんなものだと思えばそうだが，知っている人にとっては機会に違いない．
　誰もが知っている知識ばかり持っていても可能性は開けない．知っている人が少ない知識を得れば，仕事はついてくる．大学やウェブ講座の価値はそこにあり，いつでも今でも，誰でも学習は必要である．驚くほど知らないと分かった時点で，その知識を使った仕事を始める．成功まで時間はかかるかもしれないけれど，需要が高まったら利益になる．その学習に需要が高まるかどうかが重要になるが．
　人は誰でも，関心のないことや需要のないことに取り組もうとはしない．だから物好きは成功する．たとえ躓きの石が未来への扉を開ける鍵だったとしても，石を彫刻して鍵にしようなんて考えない．時間もかかり技術も必要なことは，買って終わらせたほうが，自分が好きなことに使えるから費用対効果が高いとさえ考える．誰もが面倒だと感じること，知るために時間がかかる難しいこと，それを探し当てたら仕事は成功である．