自分は,能力が狭い.ゼネラリストではないのでマネージャーは務まらない.スペシャリストやエキスパートの方向を歩んでいる.それも,ウェブ開発のみ.残りの人生は60年足らずだろう,ウェブ開発だけでも出来ていれば食い扶持には困らないだろう.JavaScriptが使えてCSSが得意なら,小さい補修とか更新が出来るので,世にごまんとあるウェブサイト,そういう需要はあり続けるだろうし,簡単で楽しい職業人生を送れる.
私がウェブ開発に特化した人材を目指したきっかけは,高校の時シリコンバレーで働こうと一念発起した経験によるところもあるが,就労訓練でたまたまウェブ開発のチームに割り当てられたからだといえる.大学の時は成績が悪く,プログラミングで単位が取れず,専攻を替えた大学院では,研究室サイトを作って大いに批判されたこともあった.それが今では,研究所のウェブ担当の職を拝している.
曜日も分からない,その場で話もできない,間違ったり勘違いしたり,そればかりの人物である.よく今の職場に迎え入れられたものだと思う.もし明日,首になっても,すぐに納得できる.そのくらい有能な人材が集まったいわば大企業である.その集団の中でウェブテクノロジーに最も詳しい開発者として知られるようになっている現在は,自分でもよく信じられない.その程度の集団ではないのだから.
私は好きなことを続けてきただけだ.文字が好きだし,ビジュアルデザインも好きだった.グラフィックデザイナーになりたいと考えてきたし,作りたい物事はまだたくさん持っている.自分の作りたいものを作って仕事になっている,わけではないけれど,今の仕事がとても楽しいと思うだけの素養はある.そう,直接仕事にしなくても,その仕事が面白いと感じられれば,好きなことで食べているということになる.

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