人間,何のために働くか.お金を安定して稼いで生活をもっと楽にしたい.人生の時間を楽しみたい.そう考える人は多いと思う.自分の嫌いなことも仕事ならやるし,嫌なことであっても少し楽しみが見えるなら続けられるものだ.何が楽しくて働いているか分からない産業分野であっても,仕事内容に情熱を以て日々働く人だって少なくない.社会はそうした人々の労働に情熱を持てる理由があるから成立している.
私の仕事であるウェブプログラミングも,そのうちのひとつだ.毎日文字との格闘.1日の労働時間の殆どが,文字を打ったり削除したりで占められる.そんな仕事を好き好んで行える人材は,社会にはまだそれほど多くなく,プロでも1日4時間が限界だというエンジニアもいる.私は6時間でも8時間でも,始業から終業までずっと集中が続くが,特段疲れもない.それは私が文字が大好きだからという理由による.
私は文字が大好きである.文字で世界が立ち上がることを身に染みて考えられるのがプログラミングだと思っている.ティーンズのころ,プログラミングは生涯の仕事にできると考えていた.大学でプログラミングの授業に挫折したのだが,迷った末に諦めきれなかった職業に就いている.それだけ強い動機が付いているので,もう一生この職業でやっていこうと思うし,やっていけると思う.続けるだけの努力はする.
最初の問いに戻る.人間は何のために働くか.労働は人生の時間を楽しむ手段でもある.人生の3分の1は労働.人生の時間とは労働と睡眠と余暇の等分である.そのうちひとつが欠けたり増えすぎては人生は楽しくない.過労,退屈,不眠はいずれも不幸である.この均衡を保つ秘訣が労働である.収入は余暇を楽しむために,健康を維持するために,疲労を回復させるために使う.労働と睡眠と余暇.この3つが働く目的だと私は思う.

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