この夏は書斎も居間も暑い.在宅勤務で使う書斎には冷房がなく,扇風機と昼休みの水浴で凌ぐ.この暑さは10月まで続くといい,在宅勤務が年内以降も推奨される様子に照らしても,クールビズどころかスーツから遠ざかってしまう.この冬は寒そうである.新たに買うほど服に困っていないし,時間を有効に使う方法にも困らない.読書である.暑い夏にも秋にも涼しい神経で過ごせる読書.今年9月は読書と学問から好きなものを紹介.
1.工学史
現代の暮らしは早安旨の食生活に加え,高付加価値のパッケージが手頃に買えるという極めて稀な時代.従ってお金が幅を利かせるが,資産はある程度の額が最も良いと悟ると生きやすい.この工学の知見の集積がもたらした現代をうまく生きるには,工学の歴史を学んで技術の未来が見えるようになるのが近道のひとつ.時代を構成する事象の歴史を知ることが,人間を生きやすくする.
2.宇宙生物学
宇宙の姿を考えると,世のことを忘れて神さまのことへ心が向くので,よく外出時や買い物帰りに思うのだ.この宇宙と隣の宇宙の「宇宙間力学」は私の専門だ.イエスが地球だけに現れたかどうかは重要な問題で,人間を救うために現れたなら,人間がいる星にも現れているはず.つまりイエスが地球だけに現れたかどうかは,宇宙にに人間が暮らす星が他にあるのか,切実に結びつく.
3.無線通信
職場柄,5Gとその先の無線通信が拓く未来予想を毎日のように親しむにつれ,株式銘柄や産業展望や技術予測に役立つ視点が得られてきた.多分多くの人々が知らないだろう最新事情を知ってしまえる環境.それゆえ昂奮するし期待も安心もする.5Gの本はあまり出ていないけど,仕事で作るウェブサイトでふんだんに公開する予定だし,それより新しい情報源をどう扱うべきかである.
4.情報建築
自分が求める先に広がる世界を表す言葉が「情報建築」だ.今まさに確立されようとしている,黎明期にある学問分野.この創造的な人物が多数出現している世界にあって,携わる人が世界的に少なく且つ需要の高い分野があることに驚くし,存在の深みに気づいたことは僥倖である.情報建築の手法は理論化されていないし,実践例も定番化しておらず,取り組み甲斐のある学問である.
5.聖書声楽
声楽の大先輩からマタイ受難曲の解説本を紹介頂き,文庫が出版されていたので購入した.その先輩からは楽譜と音源も頂いており,原典3点セットが揃った.マタイ受難曲はバッハの最高傑作とされる.少しでも触れた人なら引き込まれ忘れられなくなるだろう.声楽としての楽しみもある.まずは作品に昵れることから始めようと思う.秋は音楽に親しむに適した季節.造詣を深めたい.

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