やりたかったことが,思う以上に捗っている.応用数理の論文を2本読めた.ハーモニカを30分も吹けた.食の人類学のDVDを3回も見られた.動画の編集にもペンタブにも慣れてきた.やることを決めて準備しておけば,それを実行するだけになる.シンプルになる.何からやろうと悩む時間は,本当はやる時間だ.自分はどんなに時間を無駄にしていたか思い知らされた.
何からやろうか考えるということは,その何かをやることに価値を見ているから,やれば価値を受けられる.やればその価値を何倍も越えられる.だからやればいい.やりたいことが思い浮かぶなら,そのとおりやればいい.やるとわかって次の次元に高まる.やることを選ぶ余地があれば,やらない贅沢はあるけど,それよりもやって得るものを選びたい.
本を読んで処分することを考えている.私の部屋には本と服とPCまわり,それしかない.服は処分したし,PCまわりも整理した.問題は,本を減らせないのである.どの本も充分に読んだと云えなくて,まだ学ぶ知識がまとまっている,と思うとどうしても捨てられない.読んでしまえば売ったり捨てたりしてしまえる.でも,読んできていないし忘れるし,勿体ない.
本は本来少なく買うものだ.お気に入りの小説が見つかったら,その作家のほかに持たないこと.それが読書の幸福だったはずだ.しかし,読書欲に感けて多読家になるや否や,ただの本の虫になってしまう.好奇心の広がりと共に,本ばかり増えていく.それはひとつの豊かさを表すとの見方もある.本がもたらす幸福と不幸が,この情報通信時代の最中に,価値の逆転を待ち構えているような.

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