この国からものづくりが衰退し,欧米中に先を越され,経済が上向かない,そこにはひとつの理由がある.社会人が勉強しないからだ.私も含め,自分の生活様式や資産や幸福について考えることが先んじて,仕事の能力を高めたり,社会のために事業を起こしたり,会社の全体を把握して変革しようという気概が消えている.
実際は,ものづくりの現場で研究に勤しむ人たちは確実におり,大きく増えてこそいないらしいが着実に仕事している.ものづくりが衰退すると云っている人たちの周りに熱心な技術者がいないだけだろうし,最近の技術は生活していても見えないところで進んでいるので,気づかないだけであることが多い.知っている人たちは,この国のものづくりを憂えたりはしない.
若い人のなかで勉強しない層があって,その親が技術に明るくないと,学年が上がるにつれて勉強しなくなるそうで.どんなに偏差値の高い学校に入っても,勉強をやめてしまう人たちがある.いずれいつか勉強して社会でやっていくのだと思うけど,勉強したいときに実力不足を嘆くことは避けたい.私はといえば,仕事である広報の勉強が全く分からなくて悲しい.
勉強は何歳から始めても同じ.ものづくりが衰退しているとしても,再興する可能性だってなくはない.最新の情報がいつもこの国から生じずに欧米中から発されるので,それだけで後塵を拝したかのように見える.でも,身近な暮らしから見えないところで,この国は確実に進んでいる.だからこの国は持ち堪えている.いつも勉強する人たちが,この国をあらゆる地点で支えている.

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