新年度の焦燥も過ぎ,気候も漸く春らしくなった.この1週間で4冊の本を買い求め,2冊の本を借りて読み,数記事の部録を書かなかった.心理的に少し変化がもたらされた.職場で新しく加わった方は案の定優れた人物で,私など教わることのほうが多いと判断し,早速お世話になっている.自分の能力の偏りを思う.できないことが多い,ならばもっと質問しよう.そう思えるようになった.
私はウェブ担当として職を得ているので,ウェブ技術についてどんな質問にも答えられるようでありたいし,どんな難題を依頼されても実装して実現するようでなくてはならない.でも,私にも分からないことは山積しており,調べれば用は足り先に進むものの,全く知らない知識に出くわすことがたまにある.ネットワークとかサーバ設定とか.そのときに備えて専門書を書斎に置いているが,出番はあまりない.
組織は時間と共に固くなるものだろうか,私の職域が固定化されて当然のような環境にいたが,新たなメンバーの加入によって私の考えが柔らかくなっていくように感じる.こんな風に仕事していいんだ!とか,この質問やこの報告の仕方にはこう返ってくるんだ!という発見があり,自分はいかに今まで硬い殻を囲んでやってきたかが如実に伝わり,未来の可能性に期待するとともに恥ずかしさを感じた.
最近読んだ2冊の本は読書論と心理学で,今まで手に取ったこともない本.というのは今まで何も困ってこない分野だったから.それは困らないほど素晴らしくできているのではなく,向上する方向も存在さえも知らなかった分野だということ.知識の幅を広げたいと思って手に取ったので役立ちそう.困難にあるときに自分を鍛えることを忘れていたのだから,喝が入ったというか,やることが広がったというか,そんなところ.

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